はじめまして。おしぽんといいます。
宮崎県で居酒屋「UTAGE」を運営しています。コロナのときに客席を20席潰してステージを作り、今はライブもできる店になりました。
そして自分は、今もバンドで曲を作って、ライブハウスに立っています。
このブログは、バンドをやっている人、これから始める人、続けるかどうか迷っている人に向けて書いています。
いきなり自分の話で恐縮ですが、なぜこのブログをやるのかを説明するのに、どうしても経歴の話が必要なので、少しだけお付き合いください。
始まりは、高校3年でした
バンドを始めたのは高校生のときです。1989年、高校3年のときに、ヤマハのティーンズミュージックフェスティバル第3回・九州Cブロックで優勝しました。
当時は自主ライブが中心で、チケットは1本50枚くらい。毎回完売させていたので、ノルマを払った記憶がありません。バンドブームの真っ最中で、今とはオーディエンスの絶対数が違った時代です。そのときにやっていたことは、別の記事に書きました。
このときの経験が、そのあとの全部につながっています。楽器店に入ったのも、店にステージを作ったのも、元をたどるとここです。
楽器店で10年、レジの向こう側にいました
高校を出て最初に就いたのが、楽器店の店員でした。
10年います。
ギターを売って、アンプを売って、初心者セットを勧めて、そして買取の査定もしていました。
この10年で何を覚えたかというと、綺麗な話ではありません。
「この楽器はいくらで売れて、いくらで買い取れるのか」
「なぜこのモデルは値段が落ちないのか」
「なぜあのメーカーは、中古になった瞬間に値がつかなくなるのか」
お客さんが知らないところで、値段はどう決まっているのか。そういうことばかり見ていました。
ただ、この10年で得たいちばん大きなものは、実は知識ではありませんでした。人です。
当時に知り合ったミュージシャンや業界の人たちとのつながりは、20年以上経った今も切れていません。おかげで地元の演者はもちろん、中央のほうから声がかかることもちょこちょこあります。
振り返ってみると、これが自分にとって一番の財産だったと思います。
飲食に移って20年、気づいたら店が2つになっていました
その後、飲食の世界に入りました。
こちらはもう20年です。楽器店より長くなりました。
途中で自分の店を持って、そのうちもう1軒増えて、今は2店舗を回しています。子育てと並行してやっていた時期は、正直まったく手が回っていませんでした。
飲食をやっていると、否応なく数字と向き合うことになります。
家賃、人件費、原価、水道光熱費。今日の売上でいくら残るのか。今月これで足りるのか。
音楽をやっているだけだった頃の自分には、まったく見えていなかった世界です。
コロナで客席を潰して、ステージを作りました
いま運営している店のひとつが「UTAGE」です。
もともとは、ライブとは何の関係もない普通の居酒屋でした。
変わったきっかけはコロナです。まともに営業ができなくなって、どうしたものかと、いろんな人に相談して回っていました。
そのときに言われた一言が、これでした。
やりたいことをやればいいんじゃない?
それで、100席あったうち20席を潰して、ステージを作りました。今は80席です。
そのステージは今も使っています。ライブはもちろん、貸切のイベント会場としても。
正直に言うと、コロナが明けてからは居酒屋としての売上がコロナ前を超えて回復したので、ライブで店を使う機会はむしろ減っています。そういうものです。
ただ、これで自分は演者を迎える側にもなりました。
そして、ここで初めて分かったことがあります。
なぜライブハウスがノルマを課すのか。
演者だったころ、正直に言えば「ノルマってなんなんだ」と思っていました。払う側は本当にきつい。誘うのも気を使うし、埋まらなければ自腹です。
でも自分の店で場所を貸す側になって、その日の数字を自分で背負ってみて、理由が数字として理解できてしまいました。
だからといって「ノルマは正しい」とは言いません。きついものはきついです。
ただ、「なぜそうなっているのか」を知らないまま消耗するのは、もったいないと思っています。仕組みが分かれば、避けられる損もあるからです。
今もバンドをやっています
そのあと楽器店に10年、飲食に20年。今は自分がノルマを課す側にいます。売る側も、置く側も、課す側も、全部やってきました。
これが一番言いたいことかもしれません。
過去の話ではなくて、今もやっています。オリジナル曲がメインのバンドで、現役です。
機材も買います。ライブもやります。集客に頭を抱えるのも、今も変わりません。
昔ちょっとやってた人が語る話ではなく、今週も同じことで悩んでいる人間が書いていると思ってもらえたらうれしいです。
あと、以前ラジオでパーソナリティをやっていた時期がありました。喋るほうが得意なので、そのうち音声でも配信するつもりです。
なぜこのブログを書くのか
ここまでの話をまとめると、こうなります。
- 楽器を売る側にいた(楽器店10年)
- 演奏する側にいる(現役バンドマン)
- 場所を貸す側にいる(ステージのある店の経営)
音楽をやっている人の情報は、たいていこのうちのどれか1つの立場から書かれています。
演者は演者の本音を書きます。店は店の事情を書きます。楽器屋は楽器屋の言い分を書きます。それぞれ正しいのに、噛み合っていません。
自分はたまたま3つとも通ってきたので、「実際のところ、どうなっているのか」を全部の側から説明できます。
それをやりたくて、このブログを始めました。
ここで書くこと
- ライブハウスとライブ活動のこと(ノルマ、出演料、ブッキング)
- 機材と楽器のこと(買い方、売り方、値段の裏側)
- バンドのお金の話(続けるための現実的な話)
- 音源をつくる、出すこと
- 自分の店にステージを作りたい人へ(何をどうやって、いくらかかったか)
自分が実際にやったこと、見たこと、払った金額だけを書きます。
調べただけの話は書きません。書けることが限られてしまいますが、そのほうが役に立つと思っています。
ここで書かないこと
誰かを悪者にする話は書きません。
ライブハウスを叩くつもりもないし、演者に説教するつもりもありません。楽器屋を告発するつもりもありません。
どの立場にもそれぞれの事情があって、たいていは「誰かが悪い」ではなく「そういう構造になっている」だけです。
自分は3つとも中から見てきたので、それがよく分かります。
なので、このブログでやるのは批判ではなく説明です。構造が分かれば、自分の選択肢も見えてきます。そこまで持っていければ十分だと思っています。
最後に
音楽で食っていくのは、簡単ではありません。
ただ、知らないせいで損をしていることは、けっこうあります。自分がそうでした。もっと早く知りたかったことが、いくつもあります。
そのときの自分に教えるつもりで書いていきます。
のんびり更新になると思いますが、どうぞよろしくお願いします。
宮崎に来ることがあれば、UTAGEにも寄ってください。
いつか自分の場所を持ちたい人へ。実際にいくらかかったかを、こちらの記事に全部書きました。
おしぽん(@UTAGE)
宮崎で居酒屋「UTAGE」運営(80席・ステージあり)/元楽器店員(10年)/飲食歴20年/現役バンドマン

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